理系男子
今までずっと専門職(理系)で働いてきたけど、どうも合わないんだよなー。
文系職の方が合いそうだし、転職したけど、実際のところ転職ってできるのかな?
こんにちは!めるまです。
今回は、理系職から文系職への転職に興味がある方に向けて、転職の実態を紹介します。
この記事を読んでいただくことで、転職時と転職後の具体的なイメージがつくと共に、転職に臨むにあたってすべきことが分かります。
めるま
何でお前が?って思われる方もいると思いますので、先に私の経歴をお見せします。
さて、本題に入る前に、今回なぜこのような記事を書こうと思ったのかをお伝えすると、転職に役立つリアルな情報が出回っていないからです。
例えば、これはエン転職に掲載されているQ&Aです。
参照:エン転職
この記事を読んだ人
結局、理系には文系職での活躍の機会があるの?ないの?
ここに書かれている回答を要約すると
「私に詳しいことは分からないので、先輩に話を聞いてイメージ掴んで、ウチの出してる求人見て応募してね」
です。
めるま
こういうのって、転職とは関係ないライターが書いてるケースも多いので、リアルなことは書いてる側も分かってなかったりするんです。
そしてもう一つ、転職が可能かどうかと同じかそれ以上に重要なのが、「転職をした後にやっていけるかどうか」。
こういった情報は、基本的に先輩社員から話を聞くことで得ていくものですが、この方法には落とし穴があります。
それは、先輩社員はもともと、その職種か、近しい職種で仕事をしてきたケースがほとんどということです。
めるま
後から話しますが、文系職と理系職は違うことだらけなので、理系→文系への転職をした人ならではの苦労があります。
転職は、人生を左右する大切なイベントです。
言うまでもないことですが、一生その会社で働くにしろ働かないにしろ、そこで過ごす時間と経験は、その後の人生に大きく関わります。
私自身、業界業種を大きく変え続け、それなりの経験をしてきましたので、この経験が、これから転職を考える理系職の方の役に立てば良いなと思っています。
なお、本記事は2つの大枠から成り立っています。
▼本記事の構成
めるま
両方とも転職する前に知っておくべき情報なので、最後まで読んでください。
このページの目次
めるま
理系職といっても幅広いため、今回は私のケース(メーカーの研究職)についてお話しします。
まず、大手から中小まで10社の転職エージェントに登録。
その際、私が希望した職は「営業職・企画・商品開発・マーケティング」。
大学院から研究ばかりしていて、ビジネスのことが全く分からなかったため、経験を積みたいという目的での転職でした。
そのことを伝えた時のキャリアアドバイザーの反応がこちら。
キャリアアドバイザー
企画やマーケティング、商品開発といった仕事は、ビジネスサイドの経験が無いと難しいんですよ。
可能性があるとすれば営業ですね。
今にして思えば当然なのですが、企画やマーケティング、商品開発は、現場を想像しながら行う仕事ですので、顧客と相対する現場を経験していないと難しいんですよね(webマーケやSNSマーケは別)。
「理系=数字が得意」で、「数字が得意ならデータ分析やコンサルに活かせますよ」といった情報をよく見ますが、実際のところは、その分野に関わる仕事をしていたかどうかがポイントで、「理系というだけで幅広く仕事を選べる」というわけではありません。
めるま
私のようにビジネスサイドの経験がない人が、クリエイティブで人気の高いオフィスワーク系業務に行くには、現場の経験を避けては通れないんですよね。
例外なのは、「○○総合研究所」のような、コンサルティングファーム出身のような方です。
ビジネスサイドの人気職に就くには、営業かコンサルの経験が必要。
キャリアアドバイザー
20代であれば、営業をやりたい理由と、頑張る意思を見せて、納得させることができれば可能です。
様々な企業に面接をしてもらって気づきましたが、理系の専門職であることがネックになることはありませんでした。
むしろ、「論理的な思考ができる」という印象を勝手に持たれやすいなど、プラスな面もあったほどです。
ただし、あくまでそれはおまけ要素。
面接官の質問に対する答えを通して、「この人ならウチで頑張ってくれそう!」と思ってもらえるかどうかが勝敗を分けます。
めるま
特に、理系職からの転職は珍しいので、なぜ営業職を希望するのか、についてはどの企業からも聞かれました。
ここに、よく質問された内容をまとめておきますね。
【考え方についての質問】
【仕事についての質問】
キャリアアドバイザー
考え方の質問では、以下の3つのポイントが問われています。
めるま
この質問には、「大切にしていることは何か」→「将来どうなりたいか」→「なぜ営業なのか」→「なぜ貴社なのか」の順に考えると、綺麗な答えができました。
嘘をついたり取り繕ったりすると、結局バレたから、相手に合わせるんじゃなくて、自分を軸に考えるのが大事!
キャリアアドバイザー
仕事についての質問では、以下のポイントが問われています。
めるま
面接官によっては、他の意図もありそうだけど、これくらいは王道で聞かれると思った方が良いと思います。
さて、めでたく採用になったとして給与はどうなるかが気になるところですが、結論、基本的に下がります。
めるま
特に、大学院まで進んでいた場合、これまでは院卒として給与が高めに設定されていたかもしれませんが、それが全く関係なくなります。
理系職の場合、経歴が給与に反映されるケースが多いですが、営業は「今の成果」が問われる仕事です。
企業にお金を持ってくるのが営業の仕事ですので、過去にどんな素晴らしいことをしていても、営業に直結する内容でなければ関係ありません。
理系職からの転職の場合、「給与が下がっても、絶対に経験をモノにして成りあがる!」くらいの覚悟があった方がよいかなと。
めるま
営業職への転職活動を経て、やった方が良いと感じたことをお伝えしますね。
▼転職成功率を上げるためにやった方が良いこと
エージェント経由で採用した場合、企業はエージェントに、採用者の年収の3割を支払うことになります。
例えば、年収500万円のひとを雇ったら、150万円のコストが発生するということです。
エージェントに支払う金額は、採用する企業にとって全く軽い出費ではなく、その分採用にも慎重になります。
めるま
私のいた会社では、エージェント経由か直エントリーかで、採用の合否を変えていました。
エージェント経由の人の方が若干優秀でも、直エントリーの方を採用するといった具合です。
個人的には、エージェントから受けられるサポートよりも、直にエントリーするメリットの方が大きいと感じています。
ちょっとせこい、裏技的な方法ですが、エージェントが紹介してくれた案件で、企業名を教えてもらったら、直エントリーしてしまうという手もあります。
基本的にビジネスサイドで仕事をする人は、優秀な人ほどビジネス書を読みます。
特定の書籍を必読書としている企業も少なくありません。
ですので、あらかじめ本を読み、その内容について面接で盛り上がることができたら、ほとんど問題なく通ります。
めるま
ビジネスサイドの人が良く読む、読んでおいた方が良い本を挙げておきますね。
読んでおくと良い本リスト
③副業や趣味での実績作り
副業や趣味で実績を作ると、本気度や、自己研鑽の姿勢を分かりやすく示すことができます。
今の日本のビジネスマンが勉強に使う時間は、なんと一日あたり僅か6分。
副業解禁となった今でも、副業を通じて自己研鑽をしている人は少数派です。
企業からしても、自ら成長してくれる社員は、教育費がかからないだけでなく、まわりの社員にもいい影響を与えるので、非常に欲しがるのです。
めるま
私も、趣味で書いていたブログを見せたところ、未経験にも関わらずwebマーケの企業から内定を頂きました。
転職を考えるなら、本業だけに縛られず、色んなことを試してみましょう。
めるま
ここでは、転職後に私が直面した理系職と文系職の文化の違いを紹介します。
本当に転職したら、必ず直面し、悩むであろうギャップです。
まずは、仕事においてどのようなポイントが重視されるか。これが大きく違います。
例えば研究員であれば、研究成果、あるいは商品開発というゴールに向けて、日々発生する様々な課題をクリアし、期日以内に成果を上げることが最重要ポイントです。
めるま
誤解を恐れず言うなら、スケジュール通りに成果が上がっていれば、問題ないんです(※それが難しいのですが・・・)
一方で、営業では、クライアントからの「信用」を得ることが重要で、そのために「ABC」ができているかどうかが基礎になります。
ABCとは
A(当たり前のことを)B(馬鹿にせず)C(ちゃんとやる)の略。
「当たり前のこと」とは企業によって変わりますが、だいたい以下のことは共通しています
特に最近は、サブスクリプションモデルが増えているため、「買って終わり」から「末長いお付き合い」にスタイルが変わってきました。
営業が提案したものにおいて、クライアントに成果が生まれればもちろん素晴らしいのですが、そういう効果がたとえなかったとしても、ABCがちゃんとできて、信用が生まれていれば、クレームになることもありません。
逆に、成果が出ていても、ABCができていなければ、クライアントの不満は募り続け、後々大きなクレームへと発展しかねない爆弾を抱えることになります。
めるま
人として当たり前のことをどれだけしっかりやれるか!
ウルトラCを一回出すより、安定してクオリティを発揮できる方が高く評価されるんだ。
これは、文系理系というより、企業の規模や業種によってですが、サービスの洗練度が全く違うことがあります。
例えば、メーカーであれば、商品のテストなどは念入りに行い、クレームが起きないことを前提に商品を世に出す傾向が強かったりします。
めるま
製品に不備が合った場合、リコールなどでコストが膨大にかかったり、最悪人の命に関わったりするからです。
一方で、IT系ベンチャーなどでは、サービスを不完全なまま世に出すことがあります。
これは、IT業界では、「完全さを追求することよりも、まず世に出して、世の中の反応応じてサービスを改良する方が良い」とされているからです。
修正がすぐにできる、IT業界ならではの考え方ですね。
めるま
で、何が言いたいかというと、ベンチャー寄り、IT業界寄りになるほど、クレームが多発します。
当然、営業はそのクレーム対応に追われることになります。
自社のサービスに非があることが確認されたら、それを謝罪したうえで、どうすればクライアントのにとってメリットになるのかの解決策を提示する。
これも、営業の大切な仕事です(カスタマーサクセス職(CS)がある会社はCSがその役割を担います)。
めるま
これがいわゆる問題解決というやつですが、理系職が行う問題解決とは毛色が違うのが、お分かりいただけたんじゃないでしょうか。
こういう場に身を置いていると、問題解決力が養われます。
自分の手の届かない範囲のことが原因で発生した問題にも対処する、理系にとってはある意味理不尽さを感じる場面かもしれませんが、どうせ転職するのであれば、あえてチャレンジする方が個人的に良いと思います。
さて、ここまで色々お話ししてきましたが、最終的に、転職が良いか悪いかはやってみないと分かりません。
私は、転職を「才能を探す旅」だと思っていますし、転職をする中で様々な経験をしました。
めるま
その経験から、「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」で日本中に名が知れたP.F.ドラッカーの言葉が、とてもにしっくり来ています。
人が何かを成し遂げるのは強みによってのみである。
弱みはいくら強化しても平凡になることさえ疑わしい。
強みに集中し卓越した成果をあげよ。
P.F.ドラッカー
苦手なものは苦手。
確かに続ければ能力は上がるけど、得意なものに比べたら、非常に伸びが遅いということを実感しています。
めるま
得意なことは、苦手なことを知って初めて明確になることもあります。
だから、一つのことに執着せず、ある程度やって見込がないなら、別の道を試すというのは全然アリです。
ただし、中途半端にやってダメでしたはNGです。
中途半端に手を付けて辞めるを繰り返しても、手元に何も残りません。
周囲に胸を張れるほど一所懸命やって、それでもだめだったら諦める、それくらいの覚悟で臨みましょう。
めるま
ここでは、自分の適性や才能を測定できる2つのツールを紹介します。
自分を客観的に見る意味でも、試してみると面白いですよ。
VIEWは、24個の質問に答えることで、あなたに適正のある仕事の上位38個を教えてくれるアプリです。
以下の質問に対して、5段階評価で解答します(3分ほどで解答できます)。
質問項目
この質問に答え終わると、以下のような結果が表示されます。
めるま
どれくらい当たっているかは分かりませんが、すぐ終わりますし、年収の推移なんかも見れて面白いので、やってみるといいですよ。
※診断したからといって、変な連絡が来ることもありませんでした。
ストレングスファインダーは、科学的根拠に基づいた質問に答えることで、自分の強みが分かる本です。
本の中にパスコードが入っていて、このパスコードをweb上のツールに入力することで、診断を受けることができます。
中古で買ってしまうと既にパスコードが使われてしまっている可能性が高いので、買う時は新品で!
めるま
最初、知らずに中古で買って、後から新品を買いなおす羽目になりました・・・
ちなみに質問数はめちゃめちゃ多く、回答には早くても30~40分はかかりますが、実際にやってみて出た結果については、かなり納得いくものでした。
めるま
結論、理系が文系職に就職することは可能です。
ただし多くの人は、転職も、転職した後も、これまでの違いに苦戦することが出てくるはずです。
それを理解したうえで、それでも挑戦したなら、最終的に視野が広がり、自分の強みも明確になってくるはずです。
今の自分に疑問を感じているなら、動き出すべき瞬間なのだと思います。
・マーケティングを考えて、片っ端から試すことが好きで、実体験で学んだノウハウを記事で公開しています。
・現在の副収入は月6桁(エンジニアではない)
・マーケティング、プレゼンコンサル、記事執筆、書籍の執筆などをしています。
このサイトでは、仕事で活躍されたい方、ご自身で何か始められたい方向けに、経験を基にした情報を発信しています。
学歴:理系大学院卒
1社目:大手メーカーの研究員
2社目:人材会社(ベンチャー)の新規開拓営業
3社目:キャバクラのボーイ
4社目:マーケティング会社でのマーケティングコンサル
※理系職・文系職・大手・ベンチャー・昼職・夜職全て経験してきました