さえ
うちにも庭があったら良いのにな~
アコ
お庭があったら何がやりたいの?
さえ
畑で野菜とか作ってみたいんだよね。
お庭で有機野菜とか憧れるなー。
アコ
うちは田舎だから、庭で義父母が作業しているけれど、都会ではなかなか難しいよね。
私も東京育ちなんだけど、実家に庭なんて無かったもん。
市民農園って知ってる?庭が無くても畑を借りることが出来るらしいよ。
さえ
なんか聞いたことある!区の広報誌にも出てたよ。
でも、同じマンションの人が申し込んだけれど、当選しないと借りられないんだって!
アコ
最近はさ、誰でも借りられる民間の市民農園もあるんだよ。
さえ
そんなのあるの?!
アコ
あるある!東京・埼玉・神奈川などの首都圏地域の他、
大阪にも出来てるんだよ。
手ぶらでもOKだし、指導員さんが色々アドバイスしてくれるんだって。
週に一度以上通える場所なら、十分栽培できるからね。
さえ
ちょっと興味ある!手ぶらなんて嬉しいな☆
もうちょっと詳しく知りたいなー!
アコ
月額5,000円位から簡単に借りられて初心者向きらしいよ。
さえちゃんみたいな週末に家族で楽しみたいなー、って思うなら、
民間の市民農園がオススメだね。
詳しく調べてみたので、レポートするね。
このページの目次
市民農園とは、農林水産省の定義では以下のようになっています。
一般に市民農園とは、サラリーマン家庭や都市の住民の方々がレクリエーションとしての自家用野菜・花の栽培、高齢者の生きがいづくり、生徒・児童の体験学習などの多様な目的で、小面積の農地を利用して野菜や花を育てるための農園のことをいいます。 このような農園は、ヨーロッパ諸国では古くからあり、ドイツではクラインガルテン(小さな庭)と呼ばれ、わが国では、市民農園と呼ばれるほか、レジャー農園、ふれあい農園などいろいろな愛称で呼ばれています。 こうした小面積の農地を利用したい人が増えていることから、自治体、農協、個人など多くの方々が市民農園を開設できるようになっています。
(引用:農林水産省ホームページより)
もうちょっと平たく説明しますね。
自治体や企業が管理している農地の一部を、個人が安価に借りて趣味で家庭菜園を楽しむことが出来るシステムです。
広さは様々ですが、概ね3㎡~10㎡程度が多くなっています。
お部屋の広さで表すと2畳~10畳程度ですね。
自治体が管理している土地の多くは、市民の善意で無償又は格安で自治体に提供されています。
この場合、利用者の負担は年間数千円程度と格安で利用出来るメリットがあります。
そのため、需要に対して用意される土地が少なく、自治体によっては希望者に対して抽選が行われるケースも珍しくありません。
特に庭付一戸建てを持つことが難しい東京の都市部では、抽選倍率が5倍~10倍になることも珍しくないようです。
価格に含まれるものは、土地の利用料金のみで、道具などは利用者が別途用意する必要があります。
また、年に一度の募集が多く、応募のタイミングを逃すと「次の年の抽選待ち」、ということになります。
これに対して民間の市民農園は、事業として確立されており、
利用者は月に数千円の利用料を支払う必要があります。これには畑の利用料の他、道具のレンタルや肥料、トイレや水道の利用料も含まれます。
但し、土地の提供者への賃料や管理人の常駐などにより、利益が出る事業として運営されるため、農園の数は増え続けています。
そのため、抽選を待たずとも使い始めたいときから使うことが可能になっています。
市民農園は、長い年月をかけて作物を育てる場所になります。
そのため、選び方を間違えると違和感があるまま長い間使い続けることになり、楽しみたくて畑を始めたのに、
「なんだか億劫になっちゃう」そんなことになりかねません。
そんなことにならないようにいくつかポイントを調べましたので、参考にしてみてくださいね。
一番大切なポイントは「立地」です。
できる限り家から近いか、生活の導線にあることがベストです。
市民農園の場合、毎日行かないとしても週に1度程度は足を運ぶことになります。
そのため、通うことが億劫になる場所ですと継続が難しくなりますよね。
また、「この日に行こう!」と決めていても雨など天候の都合で作業が出来ないこともあるかと思います。
気合を入れて畑に行く日を決めて予定しておくのではなく、ちょっとした空き時間に、
気軽にふらっと行ける場所が良いですね。
口コミでは遠いとやっぱり微妙なようです。
今度、視察に行くシェア畑がみの邸から地味に遠いんだけど、そしたらやっぱり続かないかな...
— なべちゃん/渡邉大典 (@disko0925)2019年6月13日
谷在家の近くで、飛び込み畑営業するしかないかな〜...
最初は3㎡から6㎡程度から始めることがオススメです。
畑は野菜などを育てるだけではなく、草むしりなどの手入れも必要になります。
最初から広い場所で取り組みますと、間違いなく挫折します。
また、車ですと収穫した野菜を一度に持ち帰れますが、電車や徒歩の場合は、
持ち帰れる量にも限りがありますので、最初は小さく始めることがオススメです。
一年程度実際に使ってみて、広げられそうなら、少しずつ広げるようにしていきたいですね。
実際の利用イメージはこんな感じ。
7回目。わき芽の摘み取りと、オクラの本葉が出てきたので不織布を外す。じゃがいもの収穫は来週にすることにした!#シェア畑pic.twitter.com/IpRwCB7RpU
— 二時 (@SecondFanfare_)2019年6月8日
市民農園によって、農薬使用に対するスタンスは様々です。
ご自身の方向に合っている農園を探しましょう。
「毎日1時間程度作業したい」という方でしたらトイレが無くても良いかもしれませんが、
「週に一度、少し長い時間作業したい」という方は、トイレがあった方が良いと思います。
特にお子さんと一緒に作業を楽しみたいなと思っているようでしたら、
トイレは絶対にあった方が良いですよね。
自治体が管理している市民農園にはほとんどトイレがありませんので、注意が必要です。
夏の暑い時期は水分補給をしながら作業をしたいですよね。
トイレが気になって水分補給を控えたりするのは危険を伴うので、きちんと水分を取れる環境が良いですね。
使用した道具を洗浄したり、水を撒いたり・・・
勿論手を洗ったり。
水道があると便利なんです。
水道が無いと、水をタンクに積んで持っていく必要があります。
実際、我が家も義父母が車で30分位の場所に畑を借りているのですが、
タンクに水を積んでトラックで運んでいます。
一度の作業でおよそ20kgのお水を運んでいます。
なかなか大変そうですよ。
広さや環境によって、用意するべきものが変わってきます。
スコップが必要、水タンクが必要、バケツが必要・・・。
そしてスコップの大きさも検討が必要です。
ツルになるえんどう豆や、大きくて重たい実がなるナスなどは、支柱が必要になります。
用意するものが多い場合には、農園の近くに駐車場が無いと不便ですから、
その点もしっかりと確認しましょう。
民間の市民農園では全ての道具を貸してもらえる場所もありますので、
全く分からない人や、車移動が難しい場合には道具を貸してもらえる農園を選ぶのがベストです。
初めて畑を作るときは、何から始めたら良いか分からないことが多いと思います。
どんな作物が良いのか、どんな肥料が良いのか・・・。
季節毎に、そして野菜ごとに、必要な作業や肥料が違ってきます。
また、畑に足を運ぶ頻度によっても、作れる作物は異なるものです。
例えば、市民農園に足を運ぶ頻度が週に一度程度には、キュウリは向きません。
キュウリは朝にちょうど良いサイズですと夕方には巨大になりすぎています。
月曜日にちょうど良いサイズですと、土曜日にはもう収穫不可なんですよね。
また、市民農園の場合、前に借りていた人がそこで何を作っていたのかということが、
重要なポイントになります。
これは畑を管理するスタッフに聞かないと分からないですよね。
野菜によっては続けて作ること(連作)が出来ないからです。
そんな話も専門の指導員さんにアドバイスしてもらいながら、
楽しく作業してくださいね。
私が住む町でも、市民農園がいくつかあるのですが、ご近所さんからはこんな口コミを聞いています。
農園を選ぶ段階で避けられることもありますし、使い始めてから注意が必要なポイントもあります。
せっかく余暇の楽しみで始めるのに、トラブルに巻き込まれるのは嫌ですよね。
農薬の使用有無が利用者に任されている農園で一番多いようです。
野菜用の除草剤を使わない畑と使う畑が隣り合っている場合などは特に注意が必要です。
農薬を使わない派にとっては、農薬の飛散が迷惑になります。
また、逆に「農薬を使わない上にお手入れをサボっていることによって、病害虫が大量発生してお隣に迷惑をかける」という事例もあります。
ある程度のエリアごとに農薬使用の有無を仕切っている農園か、農園ごと農薬NGなどスタンスを決めている畑を選ぶことで、
これらのトラブルを避けることが出来ますね。
「ちょっと忘れちゃったからスコップ貸して~」
なんていう貸し借りも、お隣さんと仲良くなってきたら充分にあり得ますよね。
でも、貸したのは良いけれど、自分が帰りたい時間になっても返してくれなかったりとか、
間違えて自分の道具と一緒に持ち帰ってしまったりなどのトラブルがあります。
道具を貸してくれる農園だとこのようなトラブルにはなりませんよね。
市民農園の広さは、余裕があるものではありませんね。
ですから、大きく葉が張り出すようなものを端に植えると、お隣にはみ出してしまったり、
お隣の畑に大きな影を作ってしまったりします。
初心者ですと、どれくらい大きくなるのかということが、なかなか分からなかったりしますので、自分でトラブル回避をするのが困難なポイントになります。
アドバイスを貰える指導員さんが常駐している市民農園がベストですよね。
民間の市民農園ですと、契約者以外の入場も許可されている場合が多いのですが、
自治体によっては、部外者の入場が許可されていない場合があります。
一緒にお友達と畑を楽しみたい、少しおすそ分けをしたいだけ・・・
それなのにトラブルに巻き込まれてしまうケースがありますので、
市民農園の規約を事前にしっかりと確認しておくことをオススメします。
今回は冒頭でもお話ししていますが、「初心者が家族で畑を週末に利用する」という観点でランキングさせて頂きます。
上級者は市民農園など借りずに、土地を借りるのが一番コスパが良いからです。
東京・神奈川・千葉・埼玉・大阪に限って比較させて頂きます。
テレビ番組でも取り上げられ、首都圏に増えているシェア畑。都会から近いエリアにあり、手ぶらで行けて、トイレや休憩スペースもあります。(設備は畑により異なる)
指導員からアドバイスがもらえるし、種や苗・肥料までもが完備されています。
初心者にはこれ以上ない施設になっています。
1区画は小さめかもしれませんが、それも含めて初心者向けですね。
契約者以外も入れるので、収穫だけは親戚やご近所さんと一緒に楽しむなんていうこともOKなんです。
更には有料オプションで忙しい時には代わりに手入れをしてもらえるシステムもあります。
仕事の波があって繁忙期が心配な人も安心ですね♡
東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、大阪府、兵庫県、京都府
2019年6月現在、全国で92件の畑が存在しています。
アコ
特に東京と神奈川に多く、
東京は33件、神奈川は32件ありました。
場所によって異なりますが、東京の光が丘の場合は3㎡で5,926円。
世田谷は6㎡で10,648円という感じです。
都内はまだ数が少なく、郊外の広い地域に展開が多い農園です。
沢山作りたい人や、レジャー感覚で郊外に出かける時間を取れる人には向いているかもしれませんね。
苗は自分で用意する必要があります。
毎月テキストがもらえるので、知識を深めたい人には嬉しいポイントです。
自治体の運営であり、格安な点が魅力。
農園により、指導員がいる場合もありますが、基本的には自分で用意して進められる人向けです。
また、年に一度の抽選が基本となり、当たらないと利用できないのはなかなか厳しいです。
年の途中からの利用も出来ないので抽選タイミングを逃したら翌年からの利用になります。
今回紹介する中で、唯一水やりサービスがありますが、価格も高くなっています。
また、施設により年度を越えての更新が不可になっているので、よく確認しておく必要がありそうです。
現在はお台場にしかありませんのが、ご近所の方の選択肢にはなるかと思います。
3㎡限定と利用スペースがごく限られるのが残念ですが、別料金でバーベキュー施設を使うことが出来るので、お友達と一緒に楽しみたい方には良いかもしれませんね。
お台場の近くに住んでいる人には、魅力的な施設かもしれません。
さえ
色んな畑があるんだね!
アコ
そうだね。
道具が揃っていて、アドバイザーがいて、トイレがある農園が選べて、
更に、都合が悪いときだけ手伝ってもらえるのは
『シェア畑』だけなんだよ。
自治体の農園に比べると料金が高く感じるけれど、都市型で道具レンタルや手を洗う水道などの設備が整っている畑の中では平均的だよね。
さえ
6㎡が4畳位っていうのはなんとなく分かったけれど、
それでどれくらいの野菜が作れるの?
アコ
6㎡の場合で、15種類から20種類のお野菜が作れるらしいよ。例えば下の図の通り。
出典:シェア畑公式サイト
さえ
思ったよりも沢山のお野菜が作れるんだね!
アコ
そうだね。数か月おきに植え替えられるからね。
最初のうちは、この半分位の3㎡でも良いかもしれないね。
もちろん、アドバイザーがいる『シェア畑』のような農園であれば、
6㎡からチャレンジするのも良いと思うけれど。
さえ
なんだか具体的にイメージ出来て来た!
これなら自分の庭でやるよりも、色々教えてもらえたり道具を揃えなくても出来るから、
私のような初めての人には良いかもしれないね。
トイレがあるなら、子供と行っても安心だな~♡
アコ
これならお庭が無くても楽しめそうだよね。
実際に見学してみると、もっと具体的にイメージ出来ると思うよ。
『シェア畑』なら、沢山農園があるから気になる農園を見学に行ってみたら良いと思うよ。
見学は無料だし、ホームページから予約できるよ。
道具を貸してもらえて、肥料も用意してもらえる。
そうは言っても、月額8,000円前後というのが、なかなか高く感じる方もいるのではないかと思います。
でも、畑を持つと、休日になんとなくショッピングモールに行って無駄にお買い物しちゃったりとか、レジャー施設に行く機会が激減すると思いますよ。
結果的に、お金を使う機会が減るので、家計の収支はプラスマイナスゼロか、お野菜が採れる分がプラスになるのではないでしょうか。
また、土に触れることで得られるセラピー効果は、何事にも代えがたいと思います。
園芸セラピーという考え方は、医療の現場などでも注目されているようです。
園芸には、感じる、(植物と)過ごす、育てる、採る、利用するなど、多くの人の興味をひき、楽しみながら精神や身体を刺激する要素、社会的健康を育む要素が含まれています。
その結果、ストレス軽減、意欲回復、認知機能の維持・向上、日常生活に必要な能力の維持・向上、社会性の向上、生活の質の維持・向上など、いろいろな健康上の効果が期待でき、療法となりうるのです。
園芸療法では、園芸療法を学んだ専門家が、一人で園芸を行うことは難しいけれども、園芸を取り入れたら、より健康的な生活を送ることができると考えられる人(幼児から高齢者まで)を対象に、健康状態を含む本人の全体像や思いなどを十分理解した上で、目標を定め、緑のある環境や、花や緑とのかかわりを通して、興味や意欲を引き出し、ときには、周囲の人々の影響力も借りて、心や身体が動くようなプログラムを継続的に提供し、目標達成をはかります。
都会の人は、普段はアスファルトの上を歩き、土に触れることが無い生活をしていると思います。
季節ごとの土の温度を感じて、季節ごとの野菜を育てるのは、日本に産まれたからこそ楽しめる趣味であり、健康方法なのかもしれませんね。
「民間の畑をレンタルするのはちょっと高いな」と思ったら、会社の仲間やご近所さんでシェアするのも面白そうですね。
先月から会社の有志で共同家庭菜園始めました☺️
— luce (@luce71736335)2019年4月3日
家族連れてきてOKなので子供の食育にもなるし、行けるときに誰かしらが行く感じなので負担も少ないし、道具や苗もすべて農園側で用意してくださり、アドバイザーさんもいるので教えてもらえる
初心者揃いにはありがたいです#シェア畑pic.twitter.com/akws4k6qHy
最後までお読み頂きまして、ありがとうございます。
冒頭にも書きましたが、我が家は田舎なので、庭で野菜を作ったり、車で30分位のところで地主さんが耕作できなくなった畑を借りて野菜を作っています。私ではなく義父母が。
そこで、義母がいつも言うんですよ。
「トイレが無いから困っちゃうの」と。
それから日照り続きの夏に、トラックに水のタンクを沢山載せて移動していくのもなかなか大変そうです。
元々が山形の農家出身なので、そこまで出来るのだと思います。
私だったら無理だな~、といつも感心してその姿を見ています。
年に数回手伝いに行きますが、たまにの手伝い程度ですと、やはり土を触るのは楽しいんですよね。
でも、これだけ全部おぜん立てされた農園ならば、私も年間を通して野菜を作ってみたいな、と思っています。
日本の食糧国内需給率はすごく低いと言われていますし、都心の農家はほぼ無くなっているので、
野菜が育つところを見ることは極稀になっているのではないでしょうか。
休みの日は家族みんなで土に触れて美味しいご飯を食べるのも、なんだか良さそうですよね。
新卒で入社した会社を10か月で退職。
リゾートバイトや会員制ホテル、人材派遣・紹介会社勤務を経て、インフラエンジニア18年。
一部上場企業でマネージャーやってました。
プライベートでは犬にどっぷりハマり、保護活動(預かりボランティア)にゆるく参加。
8年間で預かって生活を共にした保護犬は45頭。