醤油(しょうゆ)の染み抜きは【水溶性】の汚れの為、比較的簡単な部類に入ります。
しかし赤茶の目立つ汚れは時間がたつと酸化がすすんでシミになりきれいにするのが困難になってしまいます。
もしシミになってしまったも専門家の話によると「手順通りにおこなえば家庭でも醤油の染み抜きはできる」との事です。
醤油という文字には【油】が含まれていますが醤油に油は入っていません。
醤油の主成分は大豆なので【たんぱく質】になります。
なので多くの醤油染みはたんぱく質を分解する事でキレイになります。
このページでは【外出先・自宅でできる醤油のシミ抜き方法】を紹介しています。
このページの目次
醤油には油が含まれていないので、水に溶ける【水溶性の汚れ】です。
なので醤油の汚れは発見したらすぐに水で流す(漬ける)事でキレイに落とす可能性がグッとあがります。
しかし醤油は弱酸性で、時間が経過すればするほど酸化が進み汚れが固着してしまいます。
すぐに対処すればきれいに落ちますが放置すると頑固なシミになるのでなるべく早めに対処しましょう。
洋服を濡らして洗うわけにもいかず、でも汚れを落としたい状況の場合、タオル(ハンカチ)が2枚あれば座ったまま席でも対処できます。
タオルでなくてもハンカチやおしぼりなど、柔らかい素材であれば問題ありません。
理想はやわらかく給水性の高いタオルなので、ここではタオルとして説明します。
汚れてしまった汚れは裏まで滲んでいても【表と裏がある】という風に考えてください。
醤油がついてしまった反対側から濡らしたタオルで優しくポンポン叩いて、醤油を押し出す・叩き出すイメージで繰り返しましょう。
揉む事でも汚れは薄くなりますが、あとで完全にきれいにする際に難易度を上げてしまうので、基本の動作は【優しく叩く】と覚えてください。
醤油は【水溶性】Ph4~5
水に溶ける成分ですので、水に溶けて流れます。
醤油の汚れに限らずしみ抜き作業の大事な考えは揉んだりして、繊維の奥深くに汚れを押し込まないこと。
衣類の染み抜きは【繊維から叩き出す】というイメージで洗いましょう。
醤油の染み抜きでやっていく手順はこちら
① 水(ぬるま湯)で洗い流し。
② 台所洗剤の界面活性剤を利用し、
汚れを浮かび上がらせて洗う。
③ 酸化してしまった成分を落とすために、
オキシドールを使って分解。
④ 強い染色汚れを落とすため、
酸素系漂白剤で【色素】を分解・除去。
醤油は酸化する前なら比較的簡単に落ちる汚れですので外出先であっても可能であれば水洗いをしてみましょう。
外出先でもし固形石鹸などが置いてあれば試してみるのも良いでしょう。商品によっては界面活性剤が含まれている場合もあるので試してみる価値ありです。
酸化してしまった醤油の染みは時間が経てばたつほど頑固な汚れになってしまうので、なるべく早めに洗剤・道具を用意してしみぬきをしてみましょう。
※洗剤を使用する場合、色落ちや変色の可能性があるので、まず目立たない場所で変化がないか確認してから行ってください。
醤油は【水溶性】なので水に溶けやすい性質があります。
こぼしてしまったらすぐに対処すれば水だけできれいにすることが可能です。
すぐに洗い流せば汚れはきれいにおちるケースが多いです。できれば外出先でも水洗い推奨です。
醤油は空気に触れると酸化しやすい性質があります、酸化してしまう前に早く処置するのをオススメします。
・水 または ぬるま湯
① シミがついた箇所を裏返し、
裏側から水を流す。
熱湯やぬるま湯を使う事で汚れがおとしやすくなる事はありません。
水で溶かして汚れをきれいに洗い流しましょう。
繊維に醤油がこびりついてしまっている場合は洗剤のチカラを利用します。
台所用洗剤には界面活性剤が含まれていて、汚れと繊維の間に入り込み汚れを繊維から引き離す効果があります。
また台所用洗剤の多くは中性の為、衣類にダメージをあまり与えないので一番役にたつ洗剤です。
・台所用洗剤(中性)
・歯ブラシ
・汚れてよいタオル
①シミがついた箇所を裏返し、
生地の下にタオルを敷きます。
落ちた汚れはタオルに移るので厚手の方が安心です。
②シミ部分に直接【中性の台所用洗剤】をかけ浸透させます。
水で薄めず原液で問題ありません。(生地は濡れていてもok)
数分間浸透させると汚れが落ちやすくなります。
③歯ブラシで汚れの端から叩き続けます。
できれば先端が細い歯ブラシを使いましょう。
生地へのダメージが不安の場合は歯ブラシの裏面で叩きましょう。
歯ブラシが無い場合は、タオルなどの布で代用できます。
④水 or ぬるま湯 で優しく洗い流します。
キレイにならない場合は同じ作業を何度か繰り返すことで汚れが落ちる場合もあります。
※強くたたくと汚れは落ちやすいですが、生地を傷めてしまう可能性があるので力加減は生地によって調節しましょう。
中性洗剤を使って落ちない場合は醤油のたんぱく質が酸化してしまい、繊維にこびりついている可能性大です。
ですので次に【たんぱく質】を分解・除去する染み抜きをします。
・消毒用オキシドール
・バケツや洗面器など
消毒用オキシドールは【過酸化水素】です。
オキシドールを使って染み抜きする方法ではたんぱく質を分解する作用がメインなので衣類の色を落とす事はほとんどありません。
しかし衣類によっては色味や風合いを変化させてしまう恐れがあります。
※事前に目立たない場所に塗って、変色等ないか確認してください。
洗剤を使うのに抵抗がある場合は染み抜きが得意なクリーニング店に依頼しましょう。
①洗いたい場所がひたる量、オキシドールを貯めます
水で薄めず、そのまま使用してください。
市販の消毒用オキシドールは既に過酸化水素が3%ほどに薄まっている含まれた水溶液です。
※目に入ると失明の恐れがあるので取り扱いにはご注意ください。
②長時間放置します
オキシドールに浸した状態でそのまま長時間放置します。
放置時間の目安はは1~5時間。
汚れ具合によって左右されます。
自然に分解されるのでかき混ぜる必要はありません。
③洗濯機で洗う
完全にオキシドールを抜くために洗濯機で通常通り洗います。
オキシドールを使った染み抜きでも落ちない場合は一番強い汚れ【色素】が定着している可能性が高いです。
メラノイジンという褐色の色素成分は頑固な汚れなので、漂白剤を使って色素を分解・除去します。
・酸素系漂白剤
・歯ブラシ
・汚れてよいタオル
家庭でよく見る漂白剤には塩素系・酸素系と2種類ありますが、塩素系はアルカリ性で漂白作用が強いため、衣類の色素も分解して真っ白にしてしまう恐れがあります。
しみ抜きには必ず【酸素系漂白剤】を選び、ポケットの裏など目立たない場所で事前に試しましょう。
①シミがついた箇所を裏返し、
生地の下にタオルを敷きます。
落ちた汚れはタオルに移るので厚手の方が安心です。
②シミ部分に【酸素系漂白剤】をかけます。
漂白剤の薄め方、利用方法は【商品裏面の使用方法】に沿って正しく利用してください。
成分によってはお湯がNGの場合もあるので要注意。
③歯ブラシで汚れの端から叩き続けます。
できれば先端が細い歯ブラシを使いましょう。
歯ブラシが無い場合は、タオルなどの布で代用できます。
④水 or ぬるま湯 で優しく洗い流します。
キレイにならない場合は同じ作業を何度か繰り返すことで汚れが落ちる場合もあります。
家庭でできるしみ抜きはここまでが限界です。
強くたたいたり塩素系漂白剤を使うと衣類にダメージを与えてしまい、脱色や洋服の風合いが変わってしまいます。
完全にきれいにするには専用の設備(洗剤や加工場)が必要となるので諦めてクリーニング店にお願いしましょう。
家庭で落ちないシミはクリーニング屋にお願いするしかありません。
しかしシミ抜きというのはクリーニング店にとって一番嫌な仕事なので「頑張ったけど落ちませんでした」と返ってくる場合がとても多いです。
なので口コミ・評判をしっかりリサーチした上で依頼することをお勧めします。
もし近所に信頼できそうなクリーニング屋がなければ家からクリーニングを依頼できる宅配クリーニングもオススメ。
信頼できるのは伊勢丹百貨店とアフターケアを提携実績のある【リネット】というサービスです。
おせっかいクリーニングで有名なリナビスさんも評判・口コミが良いのですが、TVでたびたび紹介されて受注量が増えたことで少し質が悪くなりつつあります。
実際の店舗でも宅配クリーニングでも、確実にキレイに注文する際はしてもらうために「シミの原因は○○です」と伝えてお願いするようにしましょう。
好奇心旺盛の32歳。
ライター兼ライフスタイルアドバイザーとして活動。
みんなが右を向いていると左を向きたくなるアマノジャク。
時に毒舌。